本当にやることが何もない。しかも今自分がゴロゴロしている部屋は、本来の自分の部屋からは350kmも離れたかつて自分の部屋だったところだ。
過去の積分時間も現在の積分時間も中途半端に上積みされて、そのへんてこりんなカーブが描き出した接点上で困ったことに宙ぶらりんと止められている状況にあるのが今。中途半端に機材があって、中途半端に音楽なんか聴けちゃう環境で、面白いのか面白くないのかもわからないマンガ本を天井に向かって掲げながら、頭の上から降ってくる音の造りに少しだけ心和まされてみる。
そんな二束三文にもならない一日でも、風が強かったせいかほんの少し早起きをしてしまったせいなのか、えらく久しぶりにプールに足を運んでみる気になっただけでもわずかながらも価値があるか。どれくらい久しぶりなんだろう。スイムウェアに袖を通し、いやもちろんそんなはずはなく、肢を通して身体を動かすこと小一時間。お手洗いに立ってふと見た身体のラインはすっかりずぼら、でもこれまた中途半端なスリム。ぴたりと締まったスイムウェアのラインとブルーがだらしのない上半身に向かって何やら厭味を放り投げているようでもあり。
そこでさらに身体に追い討ちをかけて絞り込むほどの気合いを充填することすら面倒になり、そして数段落前の自分へと至る。
暇だ。とにかく暇だ。明日は忙しくなりそうだけれども、今日はすこぶる暇だ。暇すぎた結果が自転車、散歩、水泳のトライアスロンな一日。どっちやねん。最後の音楽にアルコールの一杯でもついて回れば最高なのだけれども、これまたこの身体がそれのリジェクトをこのそのあのどの求めているのだからどうにもこうにも。
ああ、暇だ。全ての音が眠く頭の上から降りそそいできても、この自分自身はさっぱり眠気をおぼえず、そしてやむなく自分で交換をする羽目になったかつて自分の部屋だったところの蛍光管をぼんやりと眺めてみたりもする。そして暇の折り返し地点を三十回ほど往復したところで、無駄にキーボードを叩いてみたりもする。音楽は適当に鳴っている。聴きたいわけでもなんでもないのに、音楽はだらしなくいい加減に鳴っている。音楽を止めてしまえば聴きたくもないテレビの音が聞こえてきてしまうからしてやむなく鳴らしている音楽。横になってみたりもする。また再びコミックをめくってみたりもする。全てが中途半端に過ぎるから、適当に自分の中すら通らずにかすめて逃げていってしまう。暇をもてあましてはシャツを脱ぎ捨てて半裸になってみたりもする。シャツを振り回してみたりもする。
フィクションはよくない。
そういえば読み始めたコミックスの登場人物が把握できていない。1巻に出てきた登場人物への再会が28巻であったのならばそんな自分もまぁ許してやらないことはないが、数ページ前に出てきた人物を把握していないというのは一体全体どういう了見だ。ところで予想通りの結果に至るわけだけれども、今流れてきたこの曲のタイトルを誰か教えてくれ。Hello, Mr. iPod.