2005年11月19日

"the menu on the SHUFFLE"

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iPod shuffle を手に入れた。正確には 「売りつけられた」 。懸賞で当たったという弟夫婦から話を持ちかけられ、交渉の末、未開封品送料込み 5,500 円で iPod shuffle が自分の手元にやってきた。 512MB のこぢんまりとしたヤツ。もちろん、ロートルな Windows98 でも動作させる方法を調べた上で、夜中に金を振り込んだ。

「シャッフル」 は楽しい。エンコード済のファイルの中から、突然流れてきたら楽しいだろうと思える曲をシャッフルに放り込み、そしてそれを通勤、昼休み、街中で体験する。雪でも降り出しそうな重く低い空の下、そこで切られたカード 「a Day in Our Life」 に、突然、安上がりな人生の回顧を強要されたりもする。

一方で、自分が好きだったはずの曲も 「シャッフル」 で流れて来た途端に、居場所を失われることもあると気づかされる。カードの中に並べられることを潔しとしない曲もあるのだ。新発見。

曲は生き物であって生ものであって、生鮮品であって一生物でもある。熟成期間がまだ中途半端な発酵食品は、とてもじゃないが食えた代物ではない。その味の核がさっぱり見えないのだ。なるほど、放り込まれた各々の曲と自分との付き合い方は、そのようなものだったのかと合点しながら、前奏の一瞬で次の曲へとスキップさせていく。いや、シャッフルか。

そして家に帰り、シャッフルの向う側へと押しやった曲に Delete キーを施し、そしてコツをつかみつつある熟成品の見分け方を生かし、生鮮品もアクセントとしてはさみこんでいく楽しみを見出す。つまみ食いのレシピ。その矛盾を受け入れながら、浮気に浮気を重ねて迷い箸。さて、チーズを主体に、フレッシュな何を食べようか?

(写真:兄弟にかこまれ華やかに生まれてきたあの時には、まさかこんな薄汚いところに差し込まれてしまうだろうとは想像だにしなかっただろうに)