2004年12月31日

raise hands high / Nathalie Wise (2004)

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☆raise hands high / Nathalie Wise (2004)

誰に頼まれたわけでもないのに、音を種とする心的風景を書き留めることに疲れはじめて一、二年。対象となる音源や頭の中に描かれていく風景が異なろうとも、書けば書くほどにその発信源となるものは自分以外の何物でもないと思い知らされ、何を書こうが同じ所に戻ってしまうという袋小路に入りこんだかのように、気は滅入る一方だった。

経験値と比例するだけでしかない音の分析に倦んだ結果、転じて 「What I grasp」 という一点を掘り下げることに集中しはじめた意識は、自分の大きな成長として認めてあげよう。次は、その、常に同じ発信源である自分にとって 「見える」 ものが、いつでも新鮮に思えるようにと一つの音の中に複数の道を見つけ出し、その全てを愛しみながら取り出してみるといいのだろう。

平版としてプリントされた音は平たく拓けるように、凹版としてプリントされた音ならば、窪みに入りこむ音全てに息を吹き込み、空中に巻き上げるように。音が間接的に気を滅入らせるというのなら、その反動となるエネルギーもその音には含まれている。寄り道を重ねながらもどこかへとたどり着けると信じて意識的に、そして無意識に、耳を傾けられるように。