2004年03月07日

One × One / CHEMISTRY (2004)

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4 作目のCHEMISTRY。既発のシングルがいずれも薄味だったことと、過去の楽曲が持つ基礎体力の高さを証明した企画アルバム 『Between the Lines』 の出来がよかったことからイマイチ期待薄だったけれども、予想外にいい。シングル曲が突出しないことと、無理のない音作りが却って好結果を招いた、良心的な売れ線アルバム。

セルフプロデュースが功を奏してか、それまでのウリだった黒さがすっかり影を潜め、音楽的に行きすぎないところでの今風なポップス集に仕上がった感あり。借り物感が少々勝っていた、身体と喉の張りとが微妙にアンバランスなボーカルスタイルに見切りをつけ、適度なフェイクですっきりと聴かせる、日本のポップス的似非黒さにシフトさせたある種の退化が好印象。

決してじっくりと聴かせる作品ではないけれども、ポピュラリティと BGM 的要素とを共存させたい時にこれは使える。

Best Tracks

tr.9 "Ordinary hero"

泥臭いワウギターと同じく泥臭いストリングス、そして一昔前の黒系ボーカルスタイルとの取り合わせが快感。鷺巣詩郎だとイモ臭くなるところを、泥臭さのツボを知る二色のボーカルと演奏群の旨味が冴える。

tr.10 "Now or Never"

CHEMISTRY の声がただでさえ濃いために、立面方向の配置にこだわりを見せる ☆Taku のアレンジやくどいはずの verbal の存在も、うるさ型にならずにうまく溶けてくれた。適度に力を抜いた、遊ぶ速さがキモ。

cf.
CHEMISTRY "One × One" P:2004 CCCD [LGCD2]