move のユーロミックスすごいっす。 『SUPER EUROBEAT presents』 と冠されているように、まぁ、そういうことなのですが、これでさらにハイエナジーになると AEROBEAT になってしまうのでは。フロアで踊るのではなく、フィットネスとして激しく運動するような。もちろんカーステレオのウーハーに頭突っ込みたくなるくらいに攻めながら走るのもアリ。
move 自体がアーティスト性やメロディ追求をメインとしている活動ではないので、他のどの 『SUPER EUROBEAT presents』 物よりも、ユーロビートに適した素材だったのでは。もし YURI の声が浜崎あゆみのように怪音波を武器にした破壊声だったら、ユーロ独自のきらびやか…ラメの入った音源との相乗効果で、きっと頭が悪くなるどころの騒ぎじゃなかろうが。
思っていた以上にボーカルトラックが大切に扱われ、オリジナルよりも声のエッジが聞き取れるのも意外。 MOTSU の舌の動きが、手に取るようにわかる。 move 学入門教室の LL 教材としては最適だろう。 t-kimura によるオリジナルの音源、安いように聞こえながらも、音は細かく鳴っているという職人ぶりが頭にあったので、今回の企画にはやや否定派だったのですが、あっさり鞍替え。シャッポも脱ぎます。
この種のユーロ企画物はボーカル以外を完全に差し替えていることもあり、本来の主人公がお客様として扱われる事態も発生するわけです。となるとこれは 「リミックス」 と称されるのではなく、何か別のラベリングを用意する必要があるんじゃないですか?
改めてこの種のサウンドを聴いてみると、思った以上に音場感を考えてパンを振っていることに気がつく。ボーカル部分ではセンター寄りのコンパクトにまとめ、ユーロビートお約束のシンセリフに突入すると、左右にぽんと広がって方々にピコピコ爆弾を炸裂させる。電子楽器ってマイクを通して録音する必要がないから、逆にこの音の定位作業こそが、この辺の職人さんの腕の見せ所なのかしらんと感心してみたり。そうやってオーディオ的にも結構楽しめるのです。だからこそボリュームも上がるってなもんで。
「ユーロのリフって何よ?」 という方は、安室奈美恵 (with SUPER MONKEY'S) が東芝 EMI に所属していた時の 「TRY ME」 や 「太陽のシーズン」 のイントロを思い出していただければと。あの 「チャララララー」 ってやつ。
cf.
move "SUPER EUROBEAT presents euro movement" P:2000