2000年12月05日

GET YOURSELF ARRESTED / SHAKKAZOMBIE, northern bright (2000)

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SHAKKAZOMBIE と northern bright とのコラボレートシングル 「GET YOURSELF ARRESTED」。

最新アルバム 『S-SENCE2000』 で SHAKKAZOMBIE とバンドサウンドとの相性はばっちりだと証明させられたので、今回はまた随分と安心して聴ける仕上がりに。そしてこのユニットはどこまでもライミングに心血を注いでいる集団なのだな、とか何とか色々と。

ミクスチャーという名の下に、バックトラックの音楽性を追求させつつもリリックにもこだわろうとする既存・新出のユニットが Dragon Ash の成功と、それに伴う商業的戦略という盾の前にひれ伏し、ミニマルな再生産を繰り返すことを要求されたのとは対照的に、 SHAKKAZOMBIE にはユニットとしての緩やかな形の中で、自らに備わっていたのであろう音楽性に対して八方美人になることなく、リリック、ライミング、言葉ありきのユニットでいようとする泰然自若の姿勢がある。結果としてリピート再生に耐えうるサウンドを作り上げたのは、年の功というべき重心の低さから生まれているのだろうか。

だからこそ 『S-SENCE2000』 の発展系ともいえる、今回は最初からサウンドをバンドと共同で構築させた 「GET YOURSELF ARRESTED」 を送り出すことにもつながったのだろう。

『S-SENCE2000』 では自らが作り上げた音源、バックトラックを完全に差し替え、バンドに身を任せたとしても、 SHAKKAZOMBIE という輪郭は絶対に埋もれ崩れることがないという自信の現われであったと言ってもまだ言葉が足りないほど、 SHAKKAZOMBIE はどこまでも SHAKKAZOMBIE だった。そしてこのシングルでもスタートからその力量は完全に発揮されている。

表面的には northern bright がメロディを歌い、ライミングを SHAKKAZOMBIE が担当するという役割分担がなされているように見えるが、メロディパートに入る部分の歌詞に着目すると、これは役割分担が作り出した楽曲ではなく、全て同じラインからスタートさせたものであることが浮き彫りになる。 SHAKKAZOMBIE を代表する曲のタイトルを織り交ぜた歌詞では、このライミングユニットを持ち上げながらもフェードイン&フェードアウトの要領で曲に変化を与え、サビに突入した段階では完全に northern bright の土俵を作り上げている。楽曲の単位を 「1」 として 「0.5」 ずつをそれぞれが持ち寄るのではなく、互いに 「1」 を出し合った結果として、その単位が持つ器を強引に、そして豪快に広げてしまった。そう、単位などは所詮恣意的な取り決めに過ぎない。

最後にはバンドサウンドと、パーカッション、そして仰々しいまでにうねる生ストリングスが、無条件に 「とりあえずかっこいい」 と思える音楽を、何ともあっさりと作ってしまっていることに気づかされてしまう。この 「とりあえず」 が出来ず、ただひたすら轟音だけで終わらせてしまう音楽までもがラウドと言う名の下にカテゴライズされている現状に対し、こうもあっさりと会心の一撃を与えてしまう余裕には、聴いているこちらもひれ伏すのみだろう。

ラウドは 「まずカテゴリありき」 のジャンルではないはずだ。演奏が一つのスピーカーに収まりきらない力の洪水こそが、結果としてのラウドを形作る。ボリュームを上げる手に歯止めがかからず、言葉の一片、音の一つ一つに耳をつなげたくなるサウンドこそがラウドなのだろう。ライミング、バンド。うまく昇華させればここまで、わかりやすく手に負えないサウンドが仕上がってくる。さぁ、この企画、 6 分 49 秒をどのように評価する?

cf.
SHAKKAZOMBIE / northern bright "GET YOURSELF ARRESTED" P:2000