さて、去年にならって「10選プラス10」で行こうと思ったのですが、なんとノミネートさせたいアルバムが20枚に行かないという驚愕の事実。ってことは、それ以外のアルバムは全部僕にとってはカスだったのかっ!
不毛な年だ。
ノミネートしたタイトルを並べてみると、大きく3分類できることに気がつきました。ということで「松竹梅」の三分案を採用。それぞれのカテゴリ間での気分的なランク分けはありますが、カテゴリ内での順位付けはありません。ということで
「2000年(99.11頃-00.11頃)アルバム選 松竹梅」
「松」
木村大 "駿馬" P:2000
吉田兄弟 "MOVE" P:2000
Live "Distance to here"
move "worlds of the mind"
SHAKKAZOMBIE "S-SENCE 2000"
GIL SHAHAM / JONATHAN FELDMAN "悪魔のダンス"
「竹」
Mr.Children "Q"
aiko "桜の木の下" P:2000
倉木麻衣 "delicious way"
the pillows "HAPPY BIVOUAC"
GREGORIAN "Masters Of Chant" P:2000
「梅」
Gackt "MARS"
Sugar Soul "うず"
GRAPEVINE "Here"
Cocco "ラプンツェル"
m-flo "Planet Shining"
Boys Air Choir "Boys On Bach" P:2000
「場外」
Fishmans 作品
ポルノグラフィティ 全シングル(除『サボテン』)
いかがなもんでしょ?
あくまでも僕の趣味的観点です。ギャーギャー苦情を付けたい場合はフォームから大歓迎です。ギャーギャー賛同してもらえるのも嬉しいです。静観はちょっともったいないなぁ。同じような企画を立てているサイトはあっちこっちにあるんだろうから、そこと比較してみるとかさ。「お前、○○のアルバム聴いてないだろ?」というツッコミとかもらえたら、今後の参考(何がだ?)にしないでもありませぬ。「私の大好きな△△様が入ってないっ!」という苦情は即棄却。
で、一応解説っぽいことを。
「松」
木村大 "駿馬" P:2000
吉田兄弟 "MOVE"
Live "Distance to here"
move "worlds of the mind"
SHAKKAZOMBIE "S-SENCE 2000"
GIL SHAHAM / JONATHAN FELDMAN "悪魔のダンス"
「松」の基準は、そのアルバムを聴いた瞬間のインパクトと新鮮味、そしてヘビーローテーションでも飽きの来ない心地よさにあるように思う。
move が入っているのは、それだけ音やメロディとしては邦楽を聞き慣れた耳に純粋に気持ちよかったから。80年代歌謡曲の「なんとなく昔風味」を個人的な趣味から評価したいんだけどな。制作者も意図的にその辺を狙っている節があるので。この種の音楽を、昔ながらの「打ち込み」という、今となっては素人遊びのDTMを意味する言葉と同義のままでカテゴライズしてしまい、それ以上のマニピュレイティングテクニックはもうプロの技だと認識できない人間には評価されないのかな?認識を新たに聴くと、moveはそのゼロにも等しい音楽的な評価の割には、随分と手間をかけている音作りをしているように思えるんだけど。イロモノはツライねぇ。正当な評価を得るための切符さえ得られないらしい。
Live を除き、まっとうな歌物がないのもまた今年の好みの傾倒を反映しているかな。Live は 99 年の 20 選にうっかりもれしてたアルバム。10 月発売ということでご勘弁を、的なサルベージ。精神的に骨太な人間が暗く沈む様は、湖面から突き出ている赤錆た鉄骨以上に不気味なのです。「轟と響き、共鳴して啼け」とでもいうか。さっぱりわけわからじ。
GIL SHAHAM(ギル・シャハム)はヴァイオリニストでまったくのクラシック。ピアノとの二重奏。演奏は楽しいしとにかく音はいいし。ダイナミックレンジのありすぎる交響曲が苦手なために「クラシックはダメだ」と思い込んでいた蓋を開放してくれた一枚。いつか切れてしまうのでは、と思わせる弦の躍動と緊張感は聴いててたまらない。「あれ?この曲、なんか最近聴いたことがあるぞ」という、とある癒し系大ヒット曲の元ネタも入っていたり。僕自身、もともとストリングスの音色は好きだったので、真剣に一台の楽器と一人のソリストと対峙している気分はなかなかの高揚感に。今まで「嫁聴け」にも「vox」にも登場させていなかったのは、色んな意味で温存したかったからです。そんなもの、したところで意味もないのですが。
SHAKKAZOMBIE はヒップホップのオリジナル音源が、ここまで差し替えられても更に別の曲として鑑賞に耐えることを証明させたように思う。BACK DROP BOMB だったり スカパラ だったり BRAHMAN だったりという「凄腕」に音の再構成をされても、原曲のかっこよさは残っているばかりか、更に際だっちゃって。で、そのかっこよさというのは 2MC の持つ舌さばきと声通りの良さから生まれるものなのだから、まぁ「なんちゃってヒップホップ」はさっさと消えちゃえば?という、マジ気分のいい一枚。なのでどうせ聴くならば、去年の 20 選にエントリーさせた 『JOURNEY OF FORESIGHT』 と一緒に聴きたいところ。こっちには歌詞カードがついてないし。
木村大はギター弾きなら聴いておけという一枚。クラシックギターは暗くないぞ!クラシックギターは大人しくないぞ!クラシックギターは凄腕だぞ!(言わずもがな)ってか、その辺にゴロゴロといるギタリストのソロアルバムだなんて、もうおかしくて聴いてられません(30%ほど言い過ぎ)。僕はギターなんてコードしか弾けないけどね。弦だっ、弦!弦は弾かれると音になるのだ!
吉田兄弟に関しては「嫁聴け本編」にて語り済み。来春に見に行くライブを心待ちに。
「竹」
Mr.Children "Q"
aiko "桜の木の下"
倉木麻衣 "delicious way"
the pillows "HAPPY BIVOUAG"
GREGORIAN "Masters Of Chant"
さて。「松」の反動か、「竹」では安心して聴ける邦楽の歌物が一気に顔を出している様子。
特に aiko のピアノアレンジは聴いてて楽しい。前にも書いたけど、これを聴いていると上手いピアノ弾きのいるバンドを組みたくなる。歌の上手さ云々でアーティストの価値にケチつけようとする評もチラホラと見かけましたが、このボーカリストの場合はひきつけ方の上手さ、リピート再生させてしまう引力に着目するべきでは。曲中展開も結構ダイナミックで面白かったな。僕は見かけ派手なお姉さんよりも、特徴がないように見えてそのくせ芯ががっしりしているお姉さんの方が好みです。粘り腰の一枚。
で、なぜに倉木麻衣が入ってるのかって?これは洋楽のバックトラックを借りた、良質の邦楽だもん。音質的にも低音がやんわりとしながらも整っていて、ボリュームを上げていくとなかなかに気分もいい。アルバム一枚を通して聴いてもくどくなく、ヒット曲があるために輪郭もぼやけないという、結構まっとうに音楽的評価を下したい一枚。それだけで食っているプロの評論家は、自分の意地があるからなかなか認めたがらないんだろうけど。
the pillows は今年の収穫。今までノーマークですみません。ちょっと聴いた感じでは軽薄に思えるメロディも、だからこそ逆に、薄く身体に浸透していく中毒性があってスリリング。ワン・インパクトに欠ける点は、バンドにとって損でもあり得でもあるような。シングル 『Ride On Shooting Star』 は、個人的に 00 年ベストシングル賞にノミネートしてもいいくらい。腐らずに?長く続けて欲しいバンド。近々ライブを見に行きそうな予感。
Mr.Childrenは安心感の一言。このバンドはコンセプチュアルな部分に注目したがる向きが多いようだけど、今作に関しては純粋にメロディや遊び心を楽しみましょうよ。ちょっとしっとりと。それに随分とふくよかな音作りをしているからゆったりと流していられるし。
GREGORIAN に関してはこれまでの「vox」で評価済みとみなして次へ。
「梅」
Gackt "MARS"
Sugar Soul "うず"
GRAPEVINE "Here"
Cocco "ラプンツェル"
m-flo "Planet Shining"
Boys Air Choir "Boys On Bach"
「梅」はどこかしらひっかかるポイントがあったアルバム。アレンジに興味を引かれてるかな。音作りでは m-flo の低音の張りが見事。張りが良すぎて、ヘナチョコカーステではボコボコになってしまい誠にごめぬ。
中でも Gackt のポップさには正直参った。ナメてた。すまん。いっそのこと耽美路線なんてやめちゃえばいいのに。
「場外」
Fishmans 作品
ポルノグラフィティ 全シングル(除 「サボテン」)
Fishmans は去年から聴き始めたのだけれど、ハマりこんだのは今年。ポリドール移籍後の作品を中心に聴いていたところ、キャニオン時代も面白いとの話を聞き、さっそくそちらにも手を伸ばした次第。時間を経るに従ってどんどんとテンポが落ちていく様が面白い。昼間に聴くと未だに退屈なだけなのに、夜から朝にかけて聴いた時の効能がとにかく激しいアーティスト。感情、感覚一つ一つにメータを取り付けたとして、それら全てが振り切れてしまう、もしくは滅してしまう気分を味わえる。むしろ無理矢理その気にさせるのか。
ポルノグラフィティは本間昭光のソングライティングとアレンジが全て。このバンドの成功は、市場にはまだまだ 80's テイストの需要ありと明確に語っている。ボーカリストの声通りも見事。あれなら街中の雑踏だろうとゲーセンだろうと、ノイズに埋もれないもんな。カラオケのネタにも活用させていただきました。
と、まぁ、今月は饒舌気味だったので最後までそのペースでいってみました。振り返ってみれば今年もそれなりに収穫。