2001年02月24日

Operation Overload 7 / move (2001)

20010224-amazon-move-OO7.jpg

フォームから火がついたのです。いやぁ、マジで火がついた。


move のニューアルバムは聴きましたか?

来やしたぜダンナ! 自作自演じゃなくって、フォームからついに move ファンと思しき方からの熱烈強烈前立腺にズシズシくるようなキチガイ一行メッセージが!

なぜ move ファンだと断言できるかって? あんさんよぉ、真っ当なカタギの道に生きる人間が move に関する質問をしてくるかっちゅーの。いやぁ、生きててよかったよ。うれしぃねぇ。

で、質問にお答えしましょう。

当然です!

今、電車で行かなくてはならない仕事先があるのですが、実は毎日のように MD に move 突っ込んで持ち歩いております。新しいヘッドホンは密閉性抜群だから、世界でどれだけ大事件が起きてようが、たとえ大地震が東京を直撃して地下鉄の中に埋もれてしまおうが、僕の頭の中では move 以外の何も起きてはいないのです。

さて。せっかくなのでインプレッションを。

最初は実は 「2nd の焼き直しかなぁ、そうでなきゃ妙に浜崎あゆみ風味に走っているような」 という move ファンの風上にもおけない暴言めいた印象を受けたのですが、よくよく考えたら、半分酔いつぶれながらカラオケで歌った僕と友人との掛け合い move を聴いた人間が呟いた 「move ってどれを聴いても一緒に聞こえる」 という一言が全てを語るのであって、それを超えてしまっては move ではないのです。すなわち、 move はこの 3 枚目のアルバムにして超 move なわけです。そりゃそうです、超ティーンネージャーのモツ mc を擁しているのですから、超でないわけがない!

そしてさらには恐るべき事実を発見してしまったのです。

move はどんな気分の時にも聴くことが出来る。

疲れていようが、少々鬱々としてようが、もちろん意味もなくハイな時にも、起き抜けにも、寝る前にも、都心を歩いていようが、田舎道を運転してようが、いつでもどこでも邪魔にならないこのどうでもよさ。これこそが move。だからこそ超 move。

しかしまぁ、このリズムボックスの音色やベースラインに強く見られる 「とことん 80's」 というのは t-kimura 的に流行りなんでしょうかねぇ。 C-C-B で育った僕としては全然 OK なんすけど。ボコーダーもやたらと出番が多いし。曲によってはベースを生演奏しているのだけど、いくら聞き込んでみてもその意味がよくわからんし。

にしても MOTSU って芸達者なんだなぁ。これまでが準備運動だったの? というくらいにトバしまくり。っていうか、このアルバムの一つの特徴に、 MOTSU ボイスに掛けるエフェクトの使い方が全体的に面白いってことが言えるんだよね。で、いくら加工されていようが MOTSU はとことん MOTSU で。いやぁ、 move を語ると MOTSU しか語らないけど、MOTSU のない move なんて出来損ないの Favorite Blue だからねぇ。

ってか、t-kimura は Favorite Blue なんですが。ま、いいや。

はぁ、どの曲を切り取っても 80's 。何でもありな 80's 。 「クラブサウンド」じゃなくって 「ディスコミュージック」 。それもだっさださの国産ディスコ。もちろん田舎のディスコ。ハイセンスなチューンナップ決めて竹を履いた車がずらっと駐車場に並んでるディスコで流れていそうな。下手すると 「デスコ」 だな。 「ィ」 発音できなかったりして。

言い過ぎ?

メロディはどの部分を切り取ってもワンパターン t-kimura 節。特に tr.5 - 6 の流れなんて 「一体僕は今、西暦何年に生きてるんだろう」 とカレンダーをマジマジと見直さなきゃいけないくらいで。素で。しかも恐ろしいことにそんな音楽を確信犯的に素で作っちゃって、なおかつ、それを初動で 10 万人近くも買った人間がいるという事実。

初登場順位 (6 位) こそ前作 (3 位) に譲るけど、初動枚数は全然元気。今回のアルバムはシングルが 2 枚しか収録されておらず、しかもよりによって頭に立て続けに持ってくるというツッコミ所たっぷりな自信満々ぶりに、個人的には前作より初動は落ちるんじゃないかと踏んでいたんだけど、いやぁ、なかなかどうして、世の中には隠れ move ファンが多くいらっしゃるようで。1 曲目が 「sweet vibration」 という脱力ぶりが、なんて言うか全てを語っております。

個人的にはラストに持ってきた tr.14 が最高にいい感じ。ベースはベースだし、ストリングスもストリングスだし、かと思えば突然カウベルだし。ツッコミばっかりであまりにも隙だらけなもので、逆に攻撃できないじゃんかよ。で、歌詞的に見てもこういう「切な明るい」曲って好きなんで。卒業式に描いた夢と、現実との対比ですか? あまりにもマジメ過ぎで笑えます。ゲラゲラ笑えます。

個人的には、たとえばロンドンブーツとかいう芸人の仕草で笑っている人間は一度 move を聴いて修行するべきだと思ったり。笑いってのはあんな奴らのように浅はかなものを指しません。で、この笑える部分こそが move の秘めたるツボでもあるんだよなぁ。しかしこの曲にしても、とことん田舎風味たっぷりだなぁ。僕の move 友達いわく 「move の歌詞は実は内省的で、それに男性的なものが多い」 とのことだけど、それに一言加えさせてください。 「都会好き人間の歌詞」と。

にしてもなぁ、さっきも使ったけど 「前立腺」 と 「直管」 という言葉が一枚のアルバムに同居できるアーティストなんてそうそういないでしょ。え、 「前立腺」 知らないの? 電車の中で 「ナイタイ」 読んでるおじさんに訊いてごらん。え、 「直管」 知らないの? バリバリと大きな音がするクルマに乗ってるおにいちゃんに訊いてごらん。

言い過ぎ?

「パラパラサウンドになっちゃった」 とか 「流行りに魂を売った」 などとそっぽを向いた方々も中にはいらっしゃるようですが、もともと move と流行とは常に対極にあるのです。その事実に気がつかなきゃいけない。それともそれに気がつかないほどに、芯からバカですか? いやだなぁ。 move ファンってのはバカであることを演じている自分はちょっとかっこいいかも、なんて思っている人間が聴くようなバカ音楽なのに。すなわち、買うバカに聴くバカに踊るバカに踊らされるバカということで、何から何までバカ。自分すらも捨て、人から白い目で見られようが、一年間にどれだけ金をつぎ込んで泣きを見ようが、それでも布教活動に勤しみ続けてこそ真の move ファン。

誰だよ。 「頭の悪さを自分で語っている自分が実はかっこいいなんて思うこと自体がかっこわるい」 なんてわざわざ言わないでいいようなことを言っている人は。そんなもん事実なんだから。

あのねー。ボリューム上げまくってクルマの中で聴いてナンボなのよ、 move なんて。そんなこと言うと 「クルマと move を直結させる単純さは止めて欲しい」 という自称 「良心的ファン」 が現われるからウザいこと極まりないんだけど、あのさぁ、ちょっと考えてもみなよ。大音量で音楽が流れているクルマ。これ以上に、そのクルマに乗っている人物の頭の悪さを端的に現わしている事象もないと思いません? 同時に、これ以上に、自分の頭の悪さを世間にアピールできる場もなくて? Web なんかで 「僕はバカでーす」 なんて言っている人間のなんてみみっちいことか。そんなにバカであることを表現したいなら、もっともっと move を体で語ってみろってば。バカへの一歩はそこから始まるんだ。恐れちゃいけない。イジメ、かっこわるい。 move 聴かず嫌い、もっとかっこわるい。 move 聴いて嫌い、それなら正解。

でも、そうだよなぁ。 21 世紀になろうが年代が変わろうが、結局少々 (じゃ済まないけど) メディアが発達した以外に、人間そのものに何か大きな変化が起きたわけじゃないし、文化的な意味合いにおける 80 年代なんて 「ほんのちょっと前」 なんだから、僕らのような 30 歳が目の前に見えているような世代からすれば、過去じゃなくってリアルタイムの延長でしかないわけだし。

で、だから、 move が好きで何が悪い。

cf.
move "Operation Overload 7" P:2001