家庭用の包丁で見事な断面を期待するのは酷な話だ。家庭用の頭で見事な断面を期待するのも酷な話だ。断面には凹凸があり、その実体、すなわち表面積は見た目からでは想像もつかない。切断面左から切断面右へと乗り換えるためには、ホームと連絡通路とを渡り歩く必要がある。その過程は移動のためのパスとして換算されるが、乗車距離には計上されない。通路に迷い込み、階段を上って下りて、行きすぎたから戻る。そうして算出されることのない最短距離を身体で覚え込む。気がつかないうちに断面の乗り換えには成功しているものなのだろう、と。
cf.
bloodthirsty butchers "未完成" P:1999