さて。今年ラストのライブとなりました。本田雅人 @ 新宿厚生年金会館。今時、フュージョンでこれだけのハコをソールドアウトに出来るプレイヤーもバンドも存在しません。本当に。
今回は角松敏生がゲストにくることもあっての集客だろうけれども、腰を落ち着けて本田雅人を見ることが出来るというのも、また自分たちも年を取った証拠かと。実際、観客の平均年齢は 30 代といったところ。確かに、僕らが最後に本田雅人を見たのは、 T-SQUARE 在籍時代の 94 年。
メンバーは本田雅人 (Sax)、梶原順 (G)、松本圭司 (Keyb)、青木智仁 (B)、則竹裕之 (Ds)、で、角松敏生がボーカル兼ギタリストとしてゲスト出演。本田雅人がいかにメカニカルな曲作りに長けているか、そしてそれを支えるバンドがいっぱいいっぱいになりながら演奏しているかがよくわかったライブ。本人達が語っていたように 「キメ」 のフレーズが多いことと、一つでもビスが緩もうものなら、一気に崩れてしまう緊張感がミュージシャンに負荷をかけるんでしょう。で、観客はそれを見て、抱腹絶倒したり、のめりこんだりするわけですが。
とりあえず、何種類もあるサックスを一曲中にとっかえひっかえやってみせる 「見せ物」 のコーナーがあることは知っていたけれども、それにフルート、クラリネット、トロンボーン、トランペット、ギター、そしてボーカルまで絡んでくるとなると、もはや絶句するより他にないでございましょう。技術を持った上で、見た目でも楽しませてくれる。ややすると、楽曲の直球勝負で終始しかねないインストゥルメンタルのライブを、視覚でも満足させてくれるボーナス精神旺盛なプレイヤーがそこにいたという事実。 T-SQUARE ではできなかった 「一人ゆえの、開放感」 を感じさせるには充分の出来だったのでは。しかも大ホールで。
見ていたポジションが 2 階席の後方だったということもあってか、 PA 的には、音の回りが大きすぎて、ややフォーカスがブレ気味。ただでさえ、その複雑さからリズムを失いがちな本田雅人の曲で、音が広がってしまうと、何を演奏しているのかわからなくなることもあったのは少々残念。その分、充分に則竹さんのドラムを凝視して楽しんでおりましたが。視覚的には、則竹さん 6.5、本田さん 2.5、その他 0.5、瞑想 0.5 だった気がする。
「使い勝手の良い音楽」 として、お手軽に見られがちなインストに終わるのではなく、その正体、仕組みを解説させられたようなライブで、しばらくぶりに 「フュージョンの王道」 を見せてもらった感あり。なるほど、本田雅人が今年にリリースしたライブアルバムも 『What is Fusion』 と題されているわけが分かるというものだ。
にしても、やっぱ 「MEGALITH」 はかっちょええっすなぁ。そして則竹さんのドラムがあってこその、この曲だわ。