2002年09月13日

B'z / 2002.08.30 横浜国際総合競技場

B'z LIVE-GYM 2002 GREEN-GO★FIGHT★WIN-
2002.08.30.(金)横浜国際総合競技場

ワールドカップの決勝が行われたそのスタジアムは、思っていた以上に堂々と構えていて、そのフィールドは思った以上にこぢんまりとしていた。 B'z LIVE-GYM 2002 GREEN-GO★FIGHT★WIN-、於横浜国際競技場。去年は滑り込みセーフのコネクションチケットで、立ち見席から眺めた LIVE-GYM。今年はチケット過剰で、開場の直前にようやく売りさばけるという有り様。暑い中、駅から歩く、歩く、歩く。西日の差す方向へと向かって歩く、歩く、歩く。ペットボトルの水をもう一本買っておくべきだったと後悔するころには、汗なんだか肌なんだか分からない状態のヘトヘトになって、自分の席に着いた。これがサッカーの試合ならゴール裏席。舞台は遙か向こう。それでも思ったよりは小さい会場。ただし風のせいで、やけに音が回り込む。少々の不安材料。

絞ったら確実に汗の出るシャツを脱いで、その場で着替えた。水とカロリーメイトを口にすると前座バンドの演奏が始まる。客はまだまばらながら、かつて B'z のバックで演奏していたメンバーと言うこともあり、会場入りしている客は声援を送ったり拍手をしたり、もしくは我関せずでビールの売り子を呼び止めたりしている。暇をもてあましていた自分はといえば、不安的中の音の悪さに早くもがっかりしていた。ボーカル周りの音が団子になってしまう。こりゃ、相当覚悟を決めないといけない。

八月も終わり。開演時間を過ぎる頃には、すっかりと暮れてしまった空。そして始まる一曲目。予想外に 「GO★FIGHT★WIN」 で始まった後は、もう勢いあるのみ。隣に座っていた弟には 「随分丸くなったね(おとなしくなったね)」 と言われたものの、自分としては十分に暴れたつもり。始まってしまえば、音の悪さは想像力で無理矢理補完。熱さに酸欠が加われば、時折気が遠くなる。それもまた LIVE-GYM ならではの快感。ステージは確かに遠かったけれども、それだからこそ楽しめる、観客の動きに見られるタイムラグが楽しい。いつもの悪い癖で、熱中しながらも会場内を眺めてみれば、屋根の稜線に薄くあてられたスポットライトがさりげない演出になっている。ちょっとした光のオープンドーム。音は悪いけど。暑いけど。

先祖返りの印象と、爽やかさが残るアルバム 『GREEN』 は、オープンエアな環境に似合う仕上がりだったのだと実感。 「太陽のKomachi-Angel」 「ZERO」 「love me, I love you」 などといった LIVE-GYM の定番どころは、むしろアルバム収録曲の引き立て役に回った感があった。稲葉がアコースティックギターを持ったときのお約束 「Easy come,Easy go!」 も今回は(今回も?)披露されず、演奏されたのは 「Blue Sunshine」 。これは是非とも空の下で聴きたかった曲。

B'z の LIVE-GYM の場合、ヒット曲集的な 「Pleasure」 ツアーと比較してどうしても曲の日が浅くなるアルバムツアーは、新譜に収録された曲でクールダウンされてしまう傾向があった。今回は 『GREEN」 収録曲での観客の楽しみっぷりや、曲の定着度が印象的だった。自分もそれを期待して足を運んだわけで、もしかしたらここ数年はずいぶんと B'z の新作に対する期待感そのものが衰えていたんじゃないか? と、過去を振り返ることになった。義務感のようなもので LIVE-GYM に出席してはいなかったか。

「SURFIN' 3000 GTR」 の自発的なノリは、確実に今後のスタンダードになっていくはず。アンコールで見せた 「熱き鼓動の果て」 や 「ultra soul」 は、ライブを経るごとに強度を増す曲なのだと実感。 LIVE-GYM の楽しみは、 LIVE-GYM に来たファンならではの曲への入れ込み度合いが、無尽蔵に増えていくことにある。

それはたとえば 「ZERO」 の間奏で、今回は何が来るんだろう? 何が起きるんだろう? といったピンポイントな期待感であったり、CD には存在しない、それでもファンだから知っている 「あるべきところにある稲葉のシャウト」 を生で聴き返すことで、耳の中に残っていたその声を、もう一度具体化させようとして会場にやってくることからもわかる。

LIVE-GYM での 「ultra soul」 には 2 回目にもかけ声が存在するし、なぜか 「ギリギリchop」 では一斉にアレを手に持ってブンブン回しまくる。それは LIVE-GYM に興味のない人に説明してまで共感を求めるようなものではないし、きっとファンという小さなコミュニティの中で 「やっぱ B'z は LIVE-GYM でしょ」 と満足していることに喜びを見いだしてよいものであるはず。

そんなちっぽけな楽しみのためにチケット取りに奔走してまで、 LIVE-GYM に通ってきているのだと、今さらになって再認識した今回の LIVE-GYM 。松本孝弘のソロコーナーが、かつてないくらいに良く感じられたのは、自分のキャパが単に加齢と同時に拡がっただけなのかしらん、などと思ってみたり。一昨年去年と感じていた多少の中だるみも、一体どこへ消えたのやら。さて、そろそろスタジアムクラスの会場から、またアリーナクラスの会場へと移って欲しいと思いながら、音の良い、稲葉の MC がまともに聞こえるハコでの LIVE-GYM を期待しつつ、それではまた来年、ということで。

せーの!
「おつかれー!」


セットリスト
GO★FIGHT★WIN
STAY GREEN 〜未熟な旅はとまらない〜
ZERO
love me, I love you
Warp
太陽のKomachi Angel
SURFIN' 3000GTR
Blue Sunshine
恋歌
恋心(KOI-GOKORO)
裸足の女神
DEVIL
Everlasting
FIREBALL
Liar! Liar!
さまよえる蒼い弾丸
ギリギリchop
ultra soul

<アンコール>
熱き鼓動の果て
juice