2003年12月12日

FLAGE / ROVO (2002)

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小宇宙であったりカオスであったりと、このアルバムを語る上で用いられる言葉は、おおよそビジュアライズされやすい抽象に依存していることが多い。

同一を求めない波のような反復に、意外性と発展性が現れては消える。その様は、トランスを導く VJ の常套句に近しいようにも思える。それは普遍的に想像されやすいビジョンでもあり、だからこそ一つ所の言葉へと落ち着いていく。

タイトルの "FLAGE" という単語は "flagellate" に因すると見ていいのだろうか。鞭を打つ上での腕のスナップと鞭そのものの動きは、確かに反復であるようにも見える。性的な興奮の高まりを求める上で、反復は不可欠な要素であり、それは果てにある頂という瞬間とリバースする余韻に向かって発展してゆくものでもある。

なるほど集中するのであれば、締め切った部屋がいいだろう。明かりはそれほど求めず、交わされる不可視のパルスに向かってのみ、神経の芯を剥き進んでいけばよい。無指向に訪れる瞬間というマターの、その更に同調を果たしたもののみを掴める、何度とはない微分と錯覚を独占するといい。空間は手前の都合のいいように閉じることもできる。

パーソナルな快楽。それは確かに小宇宙でもあり、客観的に理解される必要のない、理解し得ないカオスの中にあるという、捜し当てた瞬間に温度を変えてしまう光源なのかもしれない。

cf.
ROVO "FLAGE" P:2002