これも 以前書いた内容 が全て。これ以上のものは書きようがない。余裕で 2003 年的名盤。
ターゲットとする層を絞り込み、徹底的に、ダイレクトに、妙な色気を出すことなく発信することのプロさにおいて、ここまで卓越した仕事を見せてもらえるのはありがたいことしきり。リリースから一年近くが経過した今でも、まだまだ現役で愛聴盤続行中。
ダンスというほどコアではなく、歌謡曲というほどぬるくもなく、ポップスというほどあか抜けているわけでもない。音質はのっぺり。所詮は子どもを相手にした仕事なのだけれども、たとえばモーニング娘。をコアにしたあのプロジェクトのように、大人方向への媚びも求められるような、下手するとどっちつかずになるすき間がほとんど存在しない。
男性アイドルはアイドル本体の寿命よりも、ファンが持ちうる熱中度の寿命の短さの方が問題視・重要視される。それゆえに、パイを確実にさらおうとする音楽面での取っつきやすさ、歌詞で魅了するファンヘの具体的かつ一直線な w-inds. プロジェクトのラブアプローチの本気加減は、聴いていて勉強になるくらいにお手本通りだ。今日日、ジャニーズだってここまで突き抜けきれない。
次のアルバムも期待しているけれども、今作がアイドルポップとしての、パーフェクトにジャンキーな完成形を見せている以上、これを超えるわかりやすさには二度とお目にかかれないかも。なんといってもアイドルというのは、送り手と受け手が双方に持つ瞬間的な最盛期という賞味期限があるからこそ、あらゆる面において絞り込みに意味を持たせることができるのだから。
まぁ、ボーカルの彼の声も、ぼちぼちあやしくなってきたしね。
Best Track
tr.1 「Break Down, Build Up」
基本的にシングル曲以外はドングリの背比べ。アルバムのバランスを保つ方法としては安全策かな。オープニングを飾るこの曲では、たった 3 分ジャストの中にアルバムのニオイを示唆する要素を一通り詰めこんだ展開図が描かれていて、否応なしに気分が盛り上がってくる。ライブの頭にぜひとも配置したい、王子様志向の乙女心にも似た何かをくすぐられる。
cf.
w-inds. "w-inds. -THE SYSTEM OF ALIVE-" P:2002 CCCD