半分に割った赤いリンゴの
イビツな方をぼくがもらうよ
二人はそれで たいがいうまくいく
(「アシンメトリー」 作詞:スガシカオ)
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あなたはいつも一人称でばかり考えているでしょ。自分のことだって、わたしのことだって、わたしたちのことだって。
冬空に輪をかけて曇天。言葉も湿気を帯びて、重い。
いつも先だけ見て、今を先送りしているのは、わたしだって一緒。いつも使っているか、たまにしか使わないかの差でしょ。二人で送り合ってどうするの。
わざと聞こえるようにため息をついた。
わたしが苦しむからというのなら、あなたはわたしの10倍苦しんでるの。そしてわたしはその10倍苦しんでいると思って。でも苦しいだけじゃ、理由にならないでしょ。
どっちがずるいのかなんて、そんなもの比べられるわけないじゃない。あなたにはあなたの言い分があるし、わたしにもわたしの考えがあるんだから。
わたしは、このリンゴを手で割る自信なんてないけど、
そんな力持ちなのはいやだしね、と笑って。
キレイに半分にできないなら、どちらかが小さい方を食べるしかないの。あなたでもいいし、わたしでもいい。苦いリンゴだったら、大きい方を食べて泣きだしちゃうかもしれないし。そしたらまたそれを半分にして、二人でわけあうのが楽しいんじゃない。
苦いのに?
そう思って目を背けた先の空は、まだ開けない。