2003年09月30日

Stompin' On DOWN BEAT ALLEY / 東京スカパラダイスオーケストラ (2002)

20030930-amazon-stompinon-skapara.jpg

データ
ドラムに茂木欣一 (ex.Fishmans) を正式メンバーとして迎えてのオリジナル通算 9 作目。田島貴男・チバユウスケ・奥田民生をゲストボーカルとして迎えた 3 枚のシングルの後にリリースされた作品として、オリコンチャート初登場 1 位。 1 位獲得はバンド初。その後 30 週に渡ってチャート入りを果たすロングセールスとなった。 2002 年年間チャート 42 位(オリコン)。

創作
ニヒルであることやハードボイルドであることは、この上なく格好悪い。その手の小説を読めばよくわかる。基本的に三枚目なのだ。カッコつけようとした挙げ句、不格好に割に合わないことばかり背負い込んでしまう。

別に気取ろうとしたわけじゃない。試行錯誤の末、言葉も行動も、目線すらも相手に届かないことを悟ってしまったゆえの諦めなのだ。意思疎通を放棄して、自分の世界で動くことは大人のすることじゃない。

でも、時折ふと寂しさからか、自分をさらけ出そうとサングラスを外してみせれば、そこにあるのは妙にかわいらしい瞳で、その都度相手に吹き出されてしまうことを繰り返すうちに、へそ曲がりがデフォルトとなり、意思疎通の面倒臭がり人ができあがってしまうのだ。

それゆえ、自分に損な材料ばかり背負い込み、黙して語らずの仁義ものに突入する。なんて古臭い。が、正当な自己防衛としてそれを認めてあげた方が、お互いの尊重につながるというものだ。建て前をキープすることは大人のたしなみなのだから。

何それ? と鼻で笑って片づけてしまわれても、一向に構いはしない。同意と理解は放棄しているし、語らずの中にもつながる糸を見出したのであれば、それだけを信じて行動をともにしたりもする。もちろん、言葉だって使う。たまにはね。

何でこんなことになっちゃったんだろうとがっかりすることもあって、実は人並みの幸せとやらに向けて、羨望の念波を発信していたりもする。そして人様のそれを蔑んだりすることはない。たとえ周りが不快に思うほどの幸せオーラを発信している個体に対しても、だ。

そんな情けないかわいらしさを背負っているのに、それでも口を開けずにいるものだから、夕陽をバックに渋く決めようとしても、実のところは、噛みつぶすはずの苦虫をまたうっかり飲み込んでしまい、缶コーヒーの宣伝よろしく 「まいったなぁ」 と渋い顔をしているだけなのだ。でもそれってやっぱりどう考えても、無理をしている、というものじゃないのか?

cf.
東京スカパラダイスオーケストラ "Stompin' On DOWN BEAT ALLEY" P:2002 CCCD